WALLEVEでAIコーディングエージェント「Google Antigravity」を試す|実験記録 #1(宣言・準備編)

WALLEVEは現在、複数のブログ運営を Claude Code を中心にほぼ自動で回している。記事の下書き、入稿の補助、記録まで、AIコーディングエージェントに任せる比率は月ごとに上がってきた。
ただ、運用を続けるうちに、ひとつのボトルネックがはっきり見えてきた。毎朝のタスクの洗い出しから実作業まで、判断も実行も同じ1系統に集中していて、応答待ちで手が止まる時間が無視できない。

そこで、AIを”役割”で分担する構成を試すことにした。その管理役の候補が、2025年11月に Google が公開したエージェント型ツール「Antigravity(アンチグラビティ)」だ。これはその検証をまとめる新シリーズ「WALLEVEでAIコーディングエージェントを試す」の第1回になる。

この記事の立ち位置(宣言)

今回は”宣言・準備回”だ。先に正直に断っておくと、この時点でまだ Antigravity を触っていない。だから使用感・操作画面・つまずき・所要時間・料金の体感は、今回は一切書かない。
それらは次回以降、実際に動かしてから一歩ずつ、数字で積んでいく。今回固めるのは、「どんな構成を試すのか」「なぜそう分けるのか」「何を検証するのか」まで。ここを先に固めておくと、次回以降の”実測”がぶれない。

いま見えているボトルネック

WALLEVEの制作は、1つの案件を進めるだけでも工程が多い。企画、文章、BGM制作、画像生成のプロンプト、SUNO(作曲AI)のプロンプト、動画制作——これらを Claude Code という1系統に順番に投げていくと、処理が直列になり、AIの応答待ちで作業全体が止まる時間が積み上がる。
実際、最近は「クロードの回答待ちで手が空く」場面が増えていた。

仮説はこうだ。全体の判断を担う”司令塔”と、日々のタスク管理、そして実作業を別々の系統に分ければ、工程を並行で進められ、待ち時間を減らせるのではないか。ツールの優劣を一般論で語りたいのではなく、自分たちの実作業でこの分担が本当に効くのかを、確かめたい。

試す構成(役割で分担する)

いま想定しているのは、次の3系統の役割分担だ。

  • 司令塔(企画・情報整理・全体の判断)=Claude。ここは引き続き強みを活かす。
  • 日々のタスク管理・進行管理=Google Antigravity(候補)。今回検証する枠。
  • 実作業(手を動かすコード寄りの工程)=Codex(ChatGPT)。作業用として使う。

なぜ”管理”を Antigravity に置くのか。WALLEVEの実務基盤は、カレンダー・スプレッドシート・ドキュメント、そしてブラウザの Chrome と、ほぼ Google 系サービスに寄っている。
同じ Google 系のエージェントなら、タスク管理や進行状況の把握で連携の摩擦が小さいのではないか、という見込みだ(※実際に連携できる範囲・実現性は今回の検証対象。公式要確認)。

なお Codex はコード作業には使えるものの、タスク管理まで一貫して回すのは今の構成では難しく、結果として判断も進行も Claude に依存しがちだった——というのが出発点の課題認識になる。

Google Antigravity とは(公式ベース)

Google は2025年11月20日、Antigravity を「エージェントファースト時代のための開発プラットフォーム」として、公開プレビューで発表した。対応OSは macOS / Windows / Linux。個人向けは公開プレビュー期間中は無料とされている(※現在の提供条件・料金は変わり得るため、利用前に公式要確認)。公式が特徴として挙げているのは、主に次の点だ。

  • エディタ画面だけでなく、複数のエージェントを並行で走らせて管理する「マネージャー」的な画面を持つ
  • エージェントが、計画 → コード編集 → ターミナル操作 → ブラウザ操作まで、一連の作業を自律的に実行する
  • 作業結果を「アーティファクト」(タスクリスト、スクリーンショット、ブラウザ操作の記録など)として残し、長いログを読まなくても内容を検証できるようにする
  • Gemini 3 Pro を中心に、Anthropic の Claude など複数モデルに対応(※対応モデルの現行ラインナップは公式要確認)

「複数のエージェントを並行で管理する」という設計は、まさに今回わたしが狙っている”工程の並行化”と方向が合う。だからこそ、管理役の候補として試す価値があると考えている。

「バイブコーディング」について(軽く)

最近「バイブコーディング(vibe coding)」という言葉をよく聞く。
AI研究者の Andrej Karpathy 氏が2025年に使い始めたとされる言い回しで、細かい実装を自分で書かず、AIに任せて”雰囲気(vibe)”で作っていく開発スタイルを指す(※俗語的で定義に揺れがあり、出所の厳密な確定は難しいため、深掘りは別記事に回す)。

Antigravity のようなエージェント型ツールが増えている流行の背景として、いまは頭の片隅に置いておく程度でいい。

今回の検証で確かめること

次回以降、実際に動かしながら、次の点を1つずつ見ていく。

  • 導入と初期設定に、実際どれくらい時間がかかるか
  • Google系サービス(カレンダー・スプレッドシート・ドキュメント・Chrome)とどこまで連携でき、日々のタスク管理をどこまで任せられるか
  • Claude Code 中心の今の運用と比べて、応答待ちで止まる時間・詰まりどころ・連携・料金がどう変わるか
  • 「司令塔=Claude/管理=Antigravity/作業=Codex」の役割分担が、工程の並行化で本当にスループットを上げるか

スループットとは:単位時間あたりに処理できるデータ量や仕事の量を示す「処理能力」や「生産性」のこと

宣言はここまで。次回は実際に入れて、触る。使ってみた結果は、良かった所も詰まった所も、いつも通り数字で正直に出していく。副業や個人開発でAIに作業を任せたい人にとっても、片方だけの宣伝より、実際に並べて比べた結果のほうが判断材料になるはずだ。

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