【実測#04】AIチームの役割分担を決める:Antigravity・Gemini・Codex・Claude、誰に何を任せるか

AIコーディングエージェントの分担運用に向けた検証記録の第4回である。第1回で「司令塔/管理/作業」という3層の役割分担を設計し、第2回でAntigravityを導入・日本語化、第3回で日次のタスク管理ルーティンを実機で再現した。

 今回は、ここまでの実運用で見えてきた各ツールの「できること・できないこと」を突き合わせ、Antigravity・Gemini・Codex・Claudeの役割分担を具体的に確定させる。設計図の役割名を、実測に基づいた担当割りに落とし込む回である。

今回の検証範囲は「役割分担の確定」までとする。確定したフローで実際に記事1本を通し、所要時間ややり直し回数を測る定量評価は、次回以降の実測対象とする。

1. 「設計」ではなく「できる/できない」で決める

役割分担は、頭の中の設計だけで決めると実態とずれる。
 第1回で描いた3層構造も、実際に各ツールを動かしてみると、得意な領域とそうでない領域がはっきり分かれた。
 そこで今回は、実運用で確認できた各ツールの可否を判断材料にして担当を割り振ることにした。まず、その可否を整理する。

2. 各ツールの得手・不得手(実測ベース)

  • Antigravity
     ローカルファイルの読み込み、WordPressの状態実測、当日タスクの構造化提示までを実機で再現できた(第3回)。
     一方、エージェント固有の操作UI(実行許可ダイアログなど)は英語表示のまま残る仕様が判明している(※公式のローカライズ対応範囲は要確認)。管理・進行に強く、長文執筆の担当には向けない。
  • Gemini
     依頼文を送ると、見出し付きの下書きを高速で返す。ただしブログ掲載用のブロック書式など「形」の部分は崩れやすく、そのままでは掲載できない。文章の下書きを速く量産する作業に向く。
  • Codex
     スクリプト作成や定型処理といったコード寄りの作業を担う想定の作業レイヤー。
     本シリーズでの本格的な実運用はこれからであり、現時点で定量的な評価は行わない(※実運用での検証は次段階)。
  • Claude(Claude Code)
     ファイル操作から、崩れた原稿の整形、WordPressへの下書き入稿までを実測で通せる。全体を束ね、検収・整形・入稿・意思決定の補佐を担う。
  • (候補)NotebookLM
     与えたソース文書から要約を作る用途に向く。素材整理の一工程として採用するかは検討中である。

3. 確定した役割分担

上記の可否を踏まえ、担当を以下の通り確定した。ポイントは、一つのエージェントに「管理」と「執筆」を兼任させないことである。理由はボトルネック現象が起こるからである。

  1. 司令塔=Claude
     全体の検収・整形・入稿、および意思決定の補佐。公開・課金・不可逆の判断は人間(運営者)に上げる。
  2. タスク管理=Antigravity
     毎朝の「今日のタスク」提示、状態の実測同期、進行管理。記事の執筆はここでは行わない。
  3. 記事作成(執筆)=Gemini
     記事本文の下書き執筆。速度を活かして原稿の初稿を作る。
  4. コード・自動化の作業=Codex
     スクリプトや定型処理などコード寄りの作業を担当する。

4. なぜ「兼任させない」のか

同じエージェントに管理も執筆も任せると、責任の境界が曖昧になり、出力の品質管理が難しくなる。
 実際、Geminiの下書きは速い一方で書式が崩れるため、その崩れを整える工程を別の担当(Claude)に分離しておくほうが、全体としての精度は安定する。

また、Antigravityでは各処理の実行前に承認を挟む「Review-driven」の設定を採用している(第2回・第3回)。
 役割を分けたうえで担当の境界に承認ゲートを置くことで、意図しない変更や過剰な処理を実行前に止められる状態を保てる。「速く作る係」「整える係」「管理する係」「決める人」を分離し、それぞれの得意を活かす——これが今回の分担の基本方針である。

5. 次回からの実行フローと検証計画

確定した役割分担に基づく実行フローは、次の通りである。因みに当初はAntigravityとGeminiを同じように扱っていたが、Antigravity=AIエージェント、Gemini=生成AIに分ける事にしました。

Antigravityがタスクを立てる → Geminiが本文を書く(コード作業はCodex)→ Claudeが検収・整形して下書き入稿 → 運営者が公開を判断する。

  • 確定:4者(Antigravity/Gemini/Codex/Claude)の担当割りと、実行フローの並び。
  • 未計測:このフローで記事1本を通したときの所要時間、やり直し回数、担当間の受け渡しコスト。運用の初回であるため、定量評価は次回に回す。

次回は、この分担フローを実際に一度回し、Geminiに下書きを書かせてClaudeが整形・入稿するまでの流れを通してみる。そこで初めて、役割分担が机上の設計ではなく実務として機能するかどうかを、所要時間ややり直しの回数という形で測定する予定である。

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